J1とJ2を往復し、エレベータークラブと呼ばれていた京都サンガが2011年以降ずっとJ2に定着している。今年はJ1への昇格どころか、J2の最下位の時期もあり、J3降格がかなり危ぶまれた状態が続いた。本日、なんとかJ2に残留することが決定した。この2年間の低迷の最も大きな原因は、無能としか言いようがない布部陽功監督のチーム作りと采配であろう。2017年シーズンからの采配だったが、チームが組織的に機能せず、攻撃はチグハグで守備が崩壊してしまった。2018年シーズン途中に、やっと布部からボスコ・ジュロヴスキーに交代し、一時は最下位でJ3への降格も覚悟したが、かろうじて残留を決めた。
現在の状態から来々シーズンの昇格に向けて、京都のフロントは青写真ができているのだろうか。これまでの京都は、三浦知良、ラモス、柳沢敦、そして田中闘莉王など、どうみても見通しがないままに客寄せパンダ的な選手を連れてきては失敗ということが続いている。来シーズンは、やはり現有戦力を最も活用できるピースの補強と、そのチームを機能させることができる監督を招聘すべきだろう。その視点で見れば、京都には、岩崎悠人、仙頭啓矢、小屋松知哉、庄司悦大、カイオなど、偽9番としての人材は豊富である。彼らを偽9番あるいはシャドーとして活用するためには、CFには運動量が豊富でポストプレーが巧みな選手が欲しい。今年は、ロペスや闘莉王がFWとしてプレーしたが、ロペスはポストプレーヤーとしてボールを収めてくれるわけではないし、闘莉王ではあまりにも運動量不足である。
それでは現メンバーが抜けないと仮定すれば、CFには誰が適任だろうか。もちろん最盛期のインザーギのようなCFがいれば最高だが、私が欲しいなと思っている現実味があるプレーヤーは鳥栖の金崎夢生である。彼をワントップに置き、岩崎や小屋松のスピードを活かしたショートカウンターを中心にした縦に速い攻撃を見てみたい。金崎には失礼かもしれないが、ちょうどワールドカップで優勝したフランスのジルーのように、点を取らなくてよいので偽9番のために献身的なプレーをしてくれるCFとして京都で活躍して欲しい。しかし、鳥栖は今日の試合で降格圏から脱した。また降格したとしても、金崎はJ1のチームに行きたいだろうなと思うので、実現は難しそうである。
一番の問題は監督である。ジュロヴスキーは布部と比べてはるかにましである。しかし、運動量の少ない闘莉王頼みの攻撃では、J3への降格はないかもしれないが、J1に昇格するには物足りない。布部が崩壊させた守備は立て直してくれたので、この守備を受け継ぎ、運動量がある偽9番やシャドーが躍動するサッカーを実現させてくれる監督に来て欲しいものである。
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