2018年7月12日木曜日

せめて新年度スタートを3月にできないだろうか


 今年の夏は暑いと予報されていたが、今のところ予想通りとなっている。暑さに弱い私としては、この時期は通勤だけでも体力を消耗してしまう。また、ここ数年、夏から秋にかけての湿気の酷さには、毎年悩まされ続けている。その上、地球温暖化の影響で、台風が強くなったのみならず、雨量も半端ないことになってしまった。今年の酷い水害も温暖化の影響なのだろう。

 この暑さの中で、大学は試験期間を含めて8月の上旬まで前期がある。いくらエアコンがあるからといって、教員にしろ、学生・大学院生にしろ、この暑さの中での教育・研究は効率が悪い。暑さは、耐えれば良いというものではない。バテてしまって、体力面でも気力の面でも、長時間の集中ができなくなってしまっている。

 武道には、寒い時期に行う寒稽古や暑い時期に行う土用稽古がある。科学的トレーニングという点で、極寒あるいは酷暑の時期に行う稽古は非効率と考えられているが、これが精神修養になると考えている人は多いようだ。しかし、こと教育や研究には、精神修養のために酷暑の時期にも行うという意味はあるだろうか。「精神が試練によって鍛えられる」というのは、部分的には正しいかもしれないが、私には、酷暑の中の勉学で精神が鍛えられるとはほとんど思えない。ただの非効率である。

 また、7月中旬以降は、国際学会のシーズンである。そうすると、教員や大学院生は、出張参加するとなるとかなり無理な日程を組む必要がある。夏休み期間中で、のびのびと自由に参加しているヨーロッパやアメリカの研究者と比較すると、日本人研究者の日程的窮屈さには辛いものがある。試験期間と重なっていればあきらめざるを得ないし、また今は、授業を休講にするとどこかで補講をしなければならない。これでは、国際学会に行こうという気力も萎えてしまい、自分の論が世界レベルでどの程度受け入れられるのかということも試すことができないし、最新の知見からは立ち遅れるということになる。

 これらの問題を解決するのに、新学期をせめて3月開始にできないだろうか。以前は私も学校暦を欧米に合わせないと日本はガラパゴスになると思っていたが、それはいろいろと難しいようで、沙汰闇になった。しかし3月開始への変更は、それほどコストがかからないし、メリットも多いように思われるのだが、どうであろうか?

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