2018年3月23日金曜日

せっかくなので旅行記 ― ロンドン・パリ編


 ロンドンからパリに移動し、パリでのワークショップの後、モンパルナス駅からTGVにのってトゥールに着いた。あまり得意ではないが、せっかくなので旅行記を書いてみることにした。

 ロンドンの主要観光地の中で、まだ見ていなかったのが、ロイヤル・アルバート博物館である。前に来たときは、この隣にある自然史博物館は見たのだが、ロイヤル・アルバートはまだ見ていなかった。大英博物館を見ておけばここは必要ないと思っていたからである。ところがどっこい、なかなか見応えがある。特に、チューダー朝からヴィクトリア時代までの展示が充実しており、大英博物館が古代世界史なら、ロイヤル・アルバートは英国の中世~近世史に興味がある人には非常に楽しいだろう。中世の十字軍の時代から、ヴィクトリア時代の自然科学の黎明期までが、実にわかりやすく展示されている。また、1900年前後の古い記録フィルムが残っているらしく、それを上映しているミニシアターもおもしろかった。

 英国外のものもないわけではない。日本の展示もあったが、ほとんどサムライ関係であった。おもしろいなと思ったのはガンダーラ芸術である。元々仏教は、偶像崇拝はしていなかったようだが、アレクサンドロスの遠征によって、一大異文化交流状態が生まれて、ギリシャ彫刻がガンダーラ地方に影響を与えたようだ。アレクサンドロスの遠征は、塩野七生の「ギリシャ人の物語Ⅲ」で詳しく記されているが、ペルシャ帝国からインドに接するあたりで、異文化交流がいかに活発になったかがわかる。で、下の写真が、ヘレニズム時代の仏像である。この顔で仏像といわれると日本人ならおそろしく違和感を覚えるだろうが、まさに異文化融合である。

 パリは二泊しただけだが、これまでと同じようにカルチェラタン界隈に泊った。ノートルダム、リュクサンブール、タペストリーで知られる中世美術館、骸骨がいっぱいの地下墓地であるカタコンブが徒歩圏内で、またシャルルドゴールからもRER一本なので、アクセスも非常に便利である。しかし、ここの滞在で替えがたいのは、周囲の雰囲気だろう。ソルボンヌや高等師範(エコル・ノルマル・シュープレール)などの大学が集まり、ここの空気を吸うだけでも賢くなったような気になる。ただ、残念ながら、パリ第8は近郊のサンドニに移り、そこの周囲は治安が悪く、あまり良い環境ではないと聞いた。カルチェラタンにはいい雰囲気のカフェも多く、写真のカフェは、20日のワークショップの前の昼食、後のコーヒーに利用した。昼のスパゲッティは美食が多いフランスの中で特においしいとは思わなかったが、雰囲気を味わうのには十分だろう。しかし、その夕食に食べたリゾットは、これまで食べたリゾットの中でおそらく一番美味かったと思う。リゾットは英語のような発音では全く通じなかった。最後の「ト」の母音にアクセントをおいてはっきり発音しないといけないようだった。





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