日本においては、リベラルはパレスチナ支持で、イスラエルを応援すると極右のレッテルを貼られることがある。そうすると大学などに勤務している人間はイスラエルを支持しにくいのかもしれないが、この2023年の10月に起きたハマスの、イスラエルに侵入しての暴虐行為は断じて許されるものではない。それにもかかわらず、ハーバード大学の一部学生団体がイスラエルの反撃を非難する声明を出したりしているが、こうなるとリベラルも自分の思考をリベレートしていないのではないかと思える。この暴虐行為は、ただのテロではなく、ホロコーストあるはジェノサイドである。なぜ原理主義者たちはこうなりやすいのか、なぜガザにおいて原理主義者が育ちやすいのかという問題は置いておいて、ここではイスラエルの大学の学長連合が表明した共同宣言を紹介したい。以下は、その全文の拙訳である。
わが朋友、全世界の大学学長へ
困難な時を迎えた。私たちは、あなたたちの多くからいただいた支持や懸念について感謝している。
周知のとおり、先週土曜日の早朝、ハマスはイスラエル国内で主に民間人に対して異常に残忍かつ暴力的な攻撃を行った。一部の学術機関の指導者らが公的な非難を発表している一方、他の機関では、これが、イスラエル人とパレスチナ人の間の多視点から理解可能な現在進行中の紛争における「また一つ加わった事件」にすぎないとみなされていることが分かっている。
これは真実とは程遠いということを強調したい。これは特異的に野蛮な暴力行為であり、徹底的に絶たねばならない。なぜそうなのかを示すためには、バイデン大統領の演説で言及され、現在国際報道で明らかになっている、いくつかの真実の懸念詳細を共有する必要がある。私たちは、これらのことが私たちを揺るがしたのと同じくらい、あなたたちを不安に陥れるということを知っている。
安息日と仮庵祭の休日、そして運命のヨム・キプール戦争 (第四次中東戦争) からほぼ50年が経った日に、ハマスはガザからイスラエルにロケット弾による奇襲攻撃を行い、その攻撃は北のテルアビブとエルサレム地域にまで及んだ。彼らは国境を突破し、国境を越えたイスラエル国内のコミュニティに住む女性、高齢者、子ども、若い家族などを残忍に虐殺した。
何百人もの、音楽祭に参加する子どもたち、平和活動家、80代のお年寄り、幼児をである。 多くはその場で虐殺され、あるいは発見されて殺されるまで何時間も家の中で身をかがめていたり、死の脅威に絶えずさらされて自宅やコミュニティで人質に取られたり、捕虜になってガザに連れてこられた人もいた。ガザのハマスが投稿した恐ろしいビデオには、負傷した人質が大歓声の街頭を練り歩かされる様子や、子どもたちへの残虐行為、高齢者への嘲笑、強姦や拷問などが映されている。
これはすべて、ユダヤ人の町とベドウィンやアラブ人の村の両方を襲った無差別ロケット弾発射により、数百人のイスラエル人が負傷または死亡したことによるものである。つい2日前、アブ・ゴーシュ村のモスクがロケット弾の攻撃を受けた。
はっきりさせておこう。これは「いつもの戦争」でも、イスラエル・パレスチナ紛争の単なる新たな一章でもない。「双方の側に良い人間」はいない。
ハマスとイスラム聖戦は、タリバンやイスラム国を彷彿とさせる残忍で野蛮な組織であることが証明されている。私たちは、イスラエル以外の国々の一部のキャンパスで、ハマスやイスラム聖戦の行動を支援するために教員や学生が主導的に行っていることを聞いている、そのような支援の兆候に対して学術指導者から常に明確な反応があったわけではないことを理解している。アルカイダやイスラム国への支援がないのと同様、西側の民主主義社会ではそのようなテロ組織への支援はありえないということに、あなたたちも同意していただければ幸いである。民間人の意図的な虐殺や民間人を人質にとる行為を支持することはできない。
高等教育と学術界の守護者として、人類の利益のため積極的に知識を追求し、明日のリーダーシップのロールモデルおよび教師として、私たちはすべて、コミュニティを教育する責任を共有してる。
私たちはどのような価値観を伝えているのだろうか。それは、無条件に言論の自由と学問の自由である。しかし、民間人に対して行われる野蛮な暴力に対する抵抗というスタンスは加わるだろうか。私たちは、あなたたちもそのような暴力行為の放棄に協力してくださっていることを知っている。
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